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2025年度から『情報Ⅰ』が大学入学共通テストに追加!受験対策について解説

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2025年度から『情報Ⅰ』が大学入学共通テストに追加!受験対策について解説

2025年度から『情報Ⅰ』が大学入学共通テストに追加!受験対策について解説

2025年度の大学入試から、『情報Ⅰ』が「大学入学共通テスト」や一部大学の入試でも出題される予定です。受験対策といえば過去問を解くことが代表的な方法として挙げられますが、新しく追加となる『情報Ⅰ』には過去問がありませんので、受験生としては大きく不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、大学受験のベースとなる「大学入学共通テスト」において『情報Ⅰ』がどのように出題される可能性があるのか、またそれに対してどのように対策をしたら良いのかをご紹介していきます!






1. 大学入学共通テストの『情報Ⅰ』はどのように出題される?

多くの受験生が利用することとなる大学入学共通テストにおいて、『情報Ⅰ』がどのように出題される予定なのでしょうか。受験生が新しい科目に対応しやすいように大学入試センターがホームページで公開している試作問題を元に、想定されるテスト内容についてご紹介していきます。あくまでも想定となり、本番の形式とは異なることもあるので注意してください。

*試験時間・配点*
試験時間は60分、配点は100点
*問題数*
大問4題
*回答方式*
マークシート


1-1. 出題問題の領域

大学入学共通テストでは、『情報Ⅰ』で学習する4つの領域から出題され、情報、プログラミングの知識面だけではなく、ベースとなる情報リテラシーや、様々な情報を収集し適切に分析・活用するための知識やスキル、思考力を問われます。

4つの領域と、その出題問題や配点についてご紹介します。


1-1-1. 情報社会の問題解決(7点)

知識問題が基本となります。
知識を問う穴埋め問題の他、情報に関する法規やマナー、モラル、責任などに関する問題もあります。


1-1-2. コミュニケーションと情報デザイン(16点)

知識問題が基本となります。
情報のデジタル化や仕組み、デジタルデータの表し方などが問われます。


1-1-3. コンピュータとプログラミング(46点)

配点が最も大きいです。プログラミングスキルを問われる問題が出題されますが、実技試験があるわけではなく、他と同じくマークシートにて出題されます。試作問題では、プログラムの空欄に当てはまる内容を選択し、正しいプログラムを完成させていく形式で出題されていました。基本を理解していれば、十分に対応できる問題であるといえます。
どの言語を使って教えるかは各高等学校にゆだねられているので、プログラミングの問題には、公平になるようにオリジナルの日本語対応言語DNCL(共通テスト手順記述標準言語)が利用されます。
コーディングに関する配点は半分以下になっており、プログラムを読み解く力や、論理的に課題を解決するための手段・方法(アルゴリズム)を組み立てる力も問われるといえます。


1-1-4. 情報通信ネットワークとデータの活用(31点)

知識問題が基本となりますが、一部思考力を問われる問題も含まれます。私たちが日常でよく使っているようなネットワーク技術に関する問題を主とし、サーバーのアクセスログを分析するような問題もあります。



1-2. 問題の傾向について

試作問題を見るところによると、決して難易度が高いものではありません。しかし、問題文が長いだけでなく、回答として選択する文章量も多くなっています。数Ⅰや数Aの力が必要となる計算問題や考察が必要となる問題もあるので、時間との戦いになることが予想されます。文章を早く正しく読み取り、要点をつかむことが必要です。
知識を問う問題だけではなく、思考力を問われる問題もありますので、丸暗記をするだけでは対応することが難しいといえます。また、単なる知識だけではなく、情報に関する総合的なリテラシーを問われる問題が多いことも理解しておきましょう。日常と情報の結びつきを重視した問題が多いのも特徴です。



2. 大学入学共通テストにおける各大学の『情報Ⅰ』の取り扱い

2025年度より大学入学共通テストに『情報Ⅰ』が追加されるわけですが、実は、全ての大学で必須となるわけではありません。必須である大学と、他教科との選択ができる大学、そもそも利用しない大学もあります。


2-1. 国公立大学の傾向

国立大学ではほとんど全ての大学が必須となっているのに対し、公立大学で必須となっているのは半数以下で、他教科の選択となっている大学が4割程度、利用しない大学も2割近くあります。公立大学の場合、理系・情報系の学部や、入試難易度の比較的高い大学で必須となる可能性が高いと予想されます。
ただし、同じ国公立大学であっても『情報Ⅰ』の成績の取り扱いは異なります。『情報Ⅰ』も成績の一部として評価(合否判定)されることもあれば、成績が同点であった場合にだけ評価対象となることもあります。中には、受験はしなければならないものの、総合判定の参考程度の扱いとし、成績として評価するのは2027年度以降といったように移行期間が設けられているケースもあります。
評価対象となる場合についても、その点数の取り扱いに違いがあります。6教科8科目を課す大学のうち、国立大学では他科目より配点比が軽くなっているところが半数以上あり、公立大学では他科目と同等の配点比とするところが半数以上となっており、こうした違いも含めて、受験する大学が『情報Ⅰ』についてどういった取扱いをするのかはよく調べておきましょう。



2-2. 私立大学の傾向

合否判定に大学入学共通テストの成績を利用する私立大学においても、『情報Ⅰ』を採用するかは各大学にゆだねられています。私立大学では、選択科目のひとつとして「情報Ⅰ」が追加される形がほとんどであり、一部の情報系学部において必須科目となりそうです。



3. 浪人生などの旧課程履修者への措置

浪人生として2025年度の受験をする場合などは、高等学校で『情報Ⅰ』を学習していない旧課程履修者となります。そのため、こうした旧課程履修者については、『旧情報(仮)』が選択できるという措置があり、『情報Ⅰ』の受験者との間で得点調整が行われます。通常、措置対象となる受験生が1万人未満の場合には対象外となるのですが、今回は受験生が1万人未満でも実施されることになります。
『旧情報(仮)』の中でも、使用していた教科書によって「社会と情報」「情報の科学」のいずれかの問題を選択できるようになっています(実際に履修した内容と異なる方を選択することも可能です)。
こちらの措置が、2026年度以降も継続されるかは不明です。旧課程履修者が二浪することになった場合、高校で履修をしていなくても『情報Ⅰ』の受験をしなければならない可能性もあります。



4. 『情報Ⅰ』の受験対策

大学入学共通テストの問題は『情報Ⅰ』で学ぶことが網羅的に出題されますが、決して難しいものではありません。まずは高校の授業をしっかりと聞き、わからないことをわからないままにしないようにして、理解をしておくことが基本となります。とはいえ、それだけでは不安ですよね。
この章では、授業をしっかりと受ける以外にできる受験対策についてご紹介していきます。


4-1. 志望校を早めに決め、大学に合わせた対策をする

大学によって『情報Ⅰ』の取り扱いが異なることは、既にご紹介しました。早めに志望校を決め、情報を収集し、必要な対策をとることが望まれます。志望校の選定が遅れると、せっかく『情報Ⅰ』の勉強をしたのに受験対策としては無駄になってしまったり、逆に『情報Ⅰ』の対策が必要なのにもかかわらず十分な時間が取れなくなったりしてしまう可能性があります。



4-2. 数学Ⅰ・数学Aを勉強しておく

そもそも、『情報Ⅰ』は数学との関連性が強い科目です。
試作問題を見ても、計算力を求められる問題があり、散布図や回帰直線、2進法など数学Ⅰ・数学Aで学習する内容を用いて回答するものも含まれます。
時間との戦いになる中で効率的に問題を解くことが求められるため、数学Ⅰ・数学Aを勉強しておくことで回答スピードを上げることができます。受験科目として数学Ⅰ・数学Aを選択している場合は、一石二鳥です。



4-3. 独自の日本語プログラミング言語(DNCL)の条件を理解しておく

大学入学共通テストの問題は『情報Ⅰ』では、プログラミング問題で独自の日本語プログラミング言語(DNCL)が採用されているので、こちらについても情報を集め、理解を進めておきましょう。



4-4. 試作問題を解く

すでにご紹介している通り、試作問題が公開されています。
まずはこの試作問題を解いてみましょう。ただ解いてみるだけではなく、そこから問題の傾向をつかんでおくことが大切です。時間配分についても、感覚をつかんでおきましょう。



4-5. 問題集を解く

まだ数が多いとはいえませんが、『情報Ⅰ』を含む受験対策用の問題集も発売されています。問題になれるためにも、こうした問題集を解いてみましょう。



4-6. 模擬試験を受ける

『情報Ⅰ』を含めた模擬テストの提供もはじまっています。過去問がない中で、模擬テストの受験は重要な経験になります。機会を見つけて、できるだけたくさん模擬テストを受けてみるようにしましょう。



5. まとめ

2025年度から『情報Ⅰ』が大学入学共通テストに追加されますが、その取扱いは大学によって異なります。国立大学を受験する場合は原則受験することになりますが、公立大学や私立大学では『情報Ⅰ』を利用しないケースもあります。まずは自分の受験したい大学において『情報Ⅰ』がどのような取扱いになるのかを調べておきましょう。 高等学校での『情報Ⅰ』の授業をきちんと受け、定期テスト対策もしながら理解を深めておくことが大切です。そのうえで試作問題を解いたり、模擬テストを受けたりしながら、問題の傾向をつかんで、時間配分もできるようにしておきましょう。 新しい科目ということで、どうしても身構えてしまうところがあるかもしれませんが、学校での勉強をきちんとしていればそれほど難しいものではありません。対策は必要ですが、他の科目がおろそかにならないように、バランスよく受験勉強を進めてくださいね。

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