大学入試の受験方法として、大きく分けて①総合型選抜 ②学校推薦型選抜 ③一般選抜の3種類があります。
そのうち①の総合型選抜は、AO入試(アドミッション・オフィス入試)の新しい名称で、それぞれの大学が掲げているアドミッション・ポリシー(どんな学生に来てもらいたいか)に受験生の人物像がマッチしているかを判断する入試です。
2022年入試では、83.7%もの大学がいずれかの学部で総合型選抜による募集を実施しています。
私立大学にいたっては91%とほとんどの大学で導入しており、選抜方法は多種多様なため、しっかりと調査・選定すれば自分にピッタリな大学を
見つけることができます。
大学 | 学部 | 実施率 | |
---|---|---|---|
国立大学 | 64 | 243 | 78% |
公立大学 | 38 | 76 | 40% |
私立大学 | 550 | 1,708 | 91% |
合計 | 652 | 2,027 | 84% |
文部科学省の発表によると、2022年入試のうち総合型選抜での入学者は全体の13.6%で、約7人に1人が総合型選抜で志望大学合格を勝ち取っています。
さらに学校推薦を含めると一般選抜での入学者を上回っており、一般選抜と並行して受験することで可能性が大きく広がります。
総合型選抜は一般選抜と受験時期が大きくずれています。
多くの大学では、9月に出願開始、10月に試験、11月には合否が分かります。
そのため早くから総合型選抜と一般選抜それぞれの対策を並行して行うことで、受験機会を複数持つことができるのです。
それぞれの大学・学部が掲げるアドミッション・ポリシーに則って選抜するため、
内容は多種多様です。
評定を必要としない大学もあれば、英検取得が出願条件の大学もあります。
試験も小論文や面接、プレゼンテーションなど様々ですので、自分の得意分野と相性の良い大学・
学部を選択することも合格への近道です。
上記の通り、大学・学部によって求める生徒像は千差万別。自分が大学に行って何を学びたいのかをイメージしながら大学を選定していくことが重要です。時間をかけて大学の情報を調べ、興味関心のある学部を絞り込んでいきましょう。
「行きたい大学はあるけれど、学部が決まらない」という人は、各学部の選抜方法にも注目してみましょう。
総合型選抜では、もっとも重要と言っても過言ではありません。大学側の求める生徒像に一致するか、入学後しっかり学んでくれるかを見られますので、アドミッション・ポリシーを入念に読み込み作成します。
また自己分析や今後のキャリア設計など、自分自身をアピールするための事前準備にも時間をかけます。
多くの大学で課される小論文や面接も、合格を勝ち取るためのコツがあります。
様々なテーマごとにどう展開していくのか、講義(=インプット)と
実践(=アウトプット)を繰り返し行い、試験本番で100%の実力を発揮できるよう対策します。
大学によっては英検やGTECなどのスコアを出願条件としているところもあります。早期からこうした検定には積極的に取り組み、ハイスコアを取得しておくことが大切です。
英検はその他の入試方式でも有利になることが多いため、2級以上の取得を目指しましょう。
総合型選抜での合格を目指す人も、一般選抜受験に向けた対策は並行して進めておいた方が良いでしょう。
国公立大学の総合型選抜では小論文や面接の他、共通テストを課す大学も多いため、志望校が決まってから慌てることのないよう学習していく必要があります。